自分の人生、満足してるかい。

生き方論~自分らしい人生とはなにか~

【書評】好きな人のために、あなたはどこまで自分を犠牲にしますか

こんにちは、soymilkです。

突然ですが、あなたは好きな人のためだったら、どこまで相手のためにしてあげられますか?

ご飯をおごる、車で送ってあげる、悩みを聞いて一緒に悩んで、同じ時間を過ごす。できることはたくさんあるでしょう。

 

今回紹介する本の主人公は、好きな人のために自分の命を犠牲にしようとします。

しかも、この主人公はなんと小学生。大好きな女の子にためにできることはなにかと一生懸命考えた結果、導き出した答えが自分の命を犠牲にすることだったのです。

今回紹介する本はこちらです

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辻村美月 「ぼくのメジャースプーン」 です

僕はこの本を読んで自然と涙が出てしまいました。

主人公は主に二人 「ぼく」と「ふみちゃん」です

「ぼく」の好きなふみちゃんはクラスでの中心的存在。いつもみんなから頼りにされていて、クラスの委員長。そんなふみちゃんの見た目はちょっと地味。藍色の地味なズボンを履いていて、牛乳瓶の底みたいな分厚い眼鏡をかけ、歯並びがわるくて矯正器具をはめている。でも、たくさんしゃべってよく笑う、そんな「ふみちゃん」が「ぼく」は大好き。

しかし、ある事件をきっかけに「ふみちゃん」の笑顔は消えてしまうのです・・

それは、【うさぎバラバラ殺害事件】

「ふみちゃん」が大事に世話をしていたウサギたちが、ハサミでバラバラにされてしまいます。その第一発見者が「ふみちゃん」でした。

「ふみちゃん」は、その日から、人形のようになり、目も虚ろで何も話さなくなってしまいます。

【うさぎバラバラ殺害事件】の犯人はお金持ちの医大に通う学生でした。単純に面白そうだからという理由でたくさんのうさぎを殺したのです。

それを知った、「ぼく」は、「ふみちゃん」のために犯人に復讐を誓います。じつは、「ぼく」には不思議な力があるのです。その能力は「条件ゲーム提示能力」、相手に選択肢を与え、どちらか一方を必ず選択させるという能力です。じつは以前、「ぼく」はこの力を使って、「ふみちゃん」を救ったことがありました。「ぼく」はこの力を使って、犯人に復讐をします。

 

この本を通して、僕は「人は相手のためにどこまでできるのか?」という疑問を投げかけられている気持ちになりました。

愛する人のために何をしてあげれば正解なのか、いや、正解なんてないのでしょう。主人公の「ぼく」は「ふみちゃん」のために何をしてあげられるかを、叔父である大学教授の「秋山先生」と一緒に考えます。その中で、相手に対して復讐をすることがどういうことかを深く考えさせられます。心から反省をさせることが正解なのか、お金を払わせることが正解なのか、痛めつけるのが正解なのか、「ぼく」が最終的に出した答えはいったい何だと思いますか?

小学生の「ぼく」が彼なりに考えだした答えに、強く胸を打たれます。

 

気になった方はぜひ読んでみてください。

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【書評】高校時代に読んでおきたかった青春小説

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今日は、ぼく自身が高校時代に読んでおきたかったなと感じた本を紹介していきます。

 

ズバリこちら、恩田陸さんの「夜のピクニックです!!

この本は、2005年に第2回本屋大賞を受賞した作品ということもあって、すでに読んだことがある人、名前だけなら知っているという方も多いでしょう。

多部未華子さん主演で映画化もされていますね!!

 

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www.yorupic.com

上の映画のあらすじに書いてありますが、本作品で主人公は2人います。それが、多部未華子さん演じる「甲田貴子」と、石田卓也さん演じる「西脇融」です。

舞台は高校3年の時に行われる一大イベント、歩行祭です。夜通し80キロの道のりをただ歩くという北高の名物イベント。

こんな行事のどこが楽しいんだ、という声が聞こえてきそうですが、実際こんなシンプルな行事が結構楽しかったりします。

ふだんは話せないことも、お互いの顔が見えない真っ暗闇の中では、ついついはなしてしまう。そんな醍醐味がこの行事にはあるのです。

この主人公2人には、実はある秘密があります。ネタばれになってしまうのでここには書きませんが、「甲田貴子」は、その秘密に関係する賭けを、歩行祭の中で実行しようと考えています。

そしてこの賭けに勝った時、2人の関係はいったいどうなるのか・・・

本作品ではここに注目してもらいたいですね。

この作品を通して流れるのは、ノスタルジックな空気感と、なつかしさです。歩行祭のような行事を体験したことのない人でも、実際に過去に歩行祭を体験したような感覚を覚えるのです。

あぁ、あの頃は楽しかったなぁ・・・という感じですね笑

誰もが経験してきた当たり前の学校生活が、本当に貴重なものだったんだな、と僕はひしひしと感じました。

失敗したことも、後悔したことも、無駄なことも、全部今に繋がっている。過去の出来事を許して、前に向かって進んでいこうという気持ちにさせてくれる作品です。

気になったかたは、ぜひ読んでみてくださいな!

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【書評】ぼくの人生の愛読書を紹介します

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頭の中をまるで、家の中を掃除するように整理をする。

いるものといらないものを分けて、いらないものはこまめに捨てていく。必要なものも、できるだけコンパクトにまとめ、かさばらないようにしておく。

今の社会では、この「整理する力」が必要不可欠なんじゃないでしょうか。

というのも、現代社会は情報社会だからです。与えられた情報だけを鵜呑みにし、生きているだけでは、有意義な人生を送ることはできないはずです。

そこで、皆さんにおすすめしたいのが、外山滋比古さんの、「思考の整理学」という本です。この本は、30年以上前に書かれたものにもかかわらず、現代の社会の問題点を鋭く突いています。人生という長い旅を、自分でかじ取りを行っていくためにどうすれば良いのかがわかるはずです。年齢にかかわらずぜひ読んでもらいたい本です。

本書では、現代にコンピューターが現れたことが、人間の頭の使い方に大きな影響を与えたと述べられています。

学校のような機関で、知識を頭に蓄え、それらがきちんと頭に入っているかを確認するテストを行うこと。これが、これからの時代では役に立たなくなってゆくと外山さんは警鐘を鳴らしています。

自分が今持っている知識を組み立て、自ら仮説を立てて、それを実現していくというスタイルが今求められている。そうでなければ、人間はコンピューターにますます仕事を奪われていってしまいます。

本書を読んで、自分の人生を自由に生きていける人がもっと増えますように。

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